現場監督の皆さま、お疲れさまです。
廃棄コンクリートやアスファルト、金属くずなどの再生資源を有効活用するため、建設リサイクル法に基づき「再生資源利用促進計画書」の提出が求められるケースがあります。
本記事では、計画書の意義、記載内容、作成のポイント、提出の流れまでをわかりやすく解説します。
再生資源利用促進計画書とは?
- 建設リサイクル法で定められた「分別解体・再資源化計画書」の一環。
廃棄物の再資源化を推進し、資源の有効利用を図るために提出する文書。 - 発注者(国土交通省、都道府県、市町村等)が工事発注時に提出を求める場合があります。
計画書に記載すべき主な項目
- 工事概要
工事名、発注機関、工期、工事場所、工事規模などを整理。 - 分別解体計画
廃棄コンクリート、アスファルト、木材、金属、廃プラスチック類など、各資源の分別方法と工程。 - 再資源化計画
分別後の再生資源利用率目標(%)と、利用先(再生骨材、再生アスファルト、チップ材等)の指定。 - 処理先・中間処理業者
分別・破砕・洗浄などを担当する処理業者およびリサイクル業者の名称・所在地。 - 実施体制
現場監督責任者、品質管理担当者、再資源化担当者など、役割分担と連絡体制。 - 実績報告方法
再資源化率の集計方法、報告書の提出時期(工事完了後30日以内など)。
作成のポイント
- 現況把握を徹底:事前に現場踏査で既存構造物の材質や廃材量を概算し、分別計画の精度を高める。
- 目標値は実現可能な数字を:過大な再資源化率を掲げると実績未達時に指摘を受けるため、自社・協力業者の能力に即した目標を設定。
- 業者選定と見積根拠:再資源化処理業者の能力や処理コストを比較し、根拠あるリストを添付しておく。
- フォーマット遵守:発注機関ごとに指定フォーマットがある場合は必ず最新版を利用し、書式不備での再提出を避ける。
提出の流れと期限
- 提出時期:通常、契約締結後から着工前までに提出。発注仕様書で「着工の14日前まで」など期日が定められている場合があります。
- 提出先:発注機関の担当部署(工事課、建設部など)へ電子または紙で提出。
- 承認後の運用:承認を得た計画書に基づき、現場で分別・再資源化を実施し、完了報告書を期日までに提出。
まとめ
再生資源利用促進計画書の作成は、法令遵守だけでなく、企業イメージ向上や資源コスト低減にもつながります。
現場監督の皆さまは、計画書の要件を理解し、分別解体から報告まで一貫した体制を整備しましょう。
適切な計画立案と緻密な実行で、持続可能な現場運営を実現してください。
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