再生資源利用促進計画書の作成ポイントと提出手順

現場監督虎の巻


現場監督の皆さま、お疲れさまです。

廃棄コンクリートやアスファルト、金属くずなどの再生資源を有効活用するため、建設リサイクル法に基づき「再生資源利用促進計画書」の提出が求められるケースがあります。

本記事では、計画書の意義、記載内容、作成のポイント、提出の流れまでをわかりやすく解説します。


再生資源利用促進計画書とは?

  • 建設リサイクル法で定められた「分別解体・再資源化計画書」の一環。
    廃棄物の再資源化を推進し、資源の有効利用を図るために提出する文書。

  • 発注者(国土交通省、都道府県、市町村等)が工事発注時に提出を求める場合があります。


計画書に記載すべき主な項目

  1. 工事概要
    工事名、発注機関、工期、工事場所、工事規模などを整理

  2. 分別解体計画
    廃棄コンクリート、アスファルト、木材、金属、廃プラスチック類など、各資源の分別方法と工程。

  3. 再資源化計画
    分別後の再生資源利用率目標(%)と、利用先(再生骨材、再生アスファルト、チップ材等)の指定。

  4. 処理先・中間処理業者
    分別・破砕・洗浄などを担当する処理業者およびリサイクル業者の名称・所在地

  5. 実施体制
    現場監督責任者、品質管理担当者、再資源化担当者など、役割分担と連絡体制

  6. 実績報告方法
    再資源化率の集計方法、報告書の提出時期(工事完了後30日以内など)。


作成のポイント

  • 現況把握を徹底事前に現場踏査で既存構造物の材質や廃材量を概算し、分別計画の精度を高める。

  • 目標値は実現可能な数字を過大な再資源化率を掲げると実績未達時に指摘を受けるため、自社・協力業者の能力に即した目標を設定

  • 業者選定と見積根拠再資源化処理業者の能力や処理コストを比較し、根拠あるリストを添付しておく。

  • フォーマット遵守発注機関ごとに指定フォーマットがある場合は必ず最新版を利用し、書式不備での再提出を避ける。


提出の流れと期限

  • 提出時期通常、契約締結後から着工前までに提出。発注仕様書で「着工の14日前まで」など期日が定められている場合があります。

  • 提出先発注機関の担当部署(工事課、建設部など)へ電子または紙で提出。

  • 承認後の運用承認を得た計画書に基づき、現場で分別・再資源化を実施し、完了報告書を期日までに提出


まとめ


再生資源利用促進計画書の作成は、法令遵守だけでなく、企業イメージ向上や資源コスト低減にもつながります

現場監督の皆さまは、計画書の要件を理解し、分別解体から報告まで一貫した体制を整備しましょう。

適切な計画立案と緻密な実行で、持続可能な現場運営を実現してください

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