ありがたいけれど、もう遅い来季の処遇

退職から起業まで

調査が遅い

部下からのハラスメントを受け、退職の意思を会社に伝えていた私は、人生で初めて退職願を書くことになりました。

退職理由をどのように書けばよいのか、またどこまで詳細に記載すべきか、悩みました。
一身上の都合により…これだけは絶対に書かないと決めていました。

その理由は、この部下が以前から好ましくない行動をしており、私の前任の上司に対しても、文書や口頭で事実と異なる内容の抗議文を会社に提出するなどしていたからです。社内ではその部下は「取り扱い注意人物」として認識されていました。

そして、今回の私に対するハラスメントの内容は、もはや嫌がらせの域を超えており、犯罪行為に該当すると判断されたため、会社は弁護士に調査を依頼しました。

調査内容によっては裁判の可能性もあることから、調査を受けた人々には「今回の件について他人に話した場合、処分の対象となる」と説明されたと伝え聞きました。なお、私自身は被害者であるため、そのような注意を受けることはありませんでした。


コンプライアンス室
コンプライアンス室

犯罪行為に該当するとして弁護士に動いてもらっています。
慎重に調査を進めますので、しばらくお待ちください。

わたし
わたし

わかりました。
出来るだけ早い対応を希望します。



その後、社内コンプライアンス室と弁護士による関係者全員の聞き取り調査が慎重に行われ、調査にはおよそ3ヶ月の時間を要しました。

その期間中も、私は業務のため、ハラスメントを行った部下がいる営業所に足を運ぶ日々が続きました。できるだけ彼や彼女たちの顔を見たくない私は、なるべく人がいないであろう休日や夕方以降に仕事をしていました。

営業所に向かわなければならない時には、吐き気などの拒否反応が出ることもありました。

もちろん、こうした状況は会社にも報告しましたが、「現在、弁護士が調査を進めていますので、もう少しお待ちください。」といった、当たり障りのない慰めや励ましの言葉が返ってきただけでした。

その結果、この3ヶ月間で退職の意思はさらに固まり、次のステップについてじっくりと考えることができました。


コンプライアンス室
コンプライアンス室

犯行を目撃した人も見つかり、証拠もそろってきました。
あとは、本人が言い訳出来ないように周りを固めていきます!

わたし
わたし

時間が掛かるんですね…


調査の途中経過を聞きつけて

コンプライアンス室と弁護士の調査が進んでいく中で、役員会でもその話題が上がったと聞きました。

そんな中で、真っ先に私の様子を見に来てくれたのは、副社長でした。副社長は現場にもよく足を運ぶ方で、私もこの数年で何度もお会いしていました。

副社長は、私が退職の意思を会社に伝えたことを聞きつけ、本社がある東京から駆けつけてくれました。

「直接私に言ってくれれば、すぐに対応できたのに。」と言われましたが、正直なところ、今回のハラスメントの件や退職の意向を、副社長に直接伝えることは私にとって簡単なことではありませんでした。しかし、引き留めるためにわざわざ足を運んでくれたことには、心から感謝しており、とても嬉しく思いました。
副社長はその後、私が退職する月までに3回も足を運んでくれました。本当にありがとうございました。

副社長が来てから数日後、社長も私を訪ねてきてくれました。

副社長が来たことを社長は知らなかったようですが、社長からも退職を考え直すようにという言葉をいただきました。

お二人ともお忙しい中、わざわざお越しいただき、ありがとうございました。


副社長
副社長

話を聞いて驚いたよ!
辛い思いをさせて申し訳なかった。

わたし
わたし

わざわざ来ていただき、ありがとうございます。


来季の処遇について

社長、副社長、そして噂を聞いて連絡をくれた数名の支店長と、さまざまな話をする機会をいただきました。

退職を決意した私としては、現在の会社の課題や、私が会社で実現しようと考えていたことについて、何度かお話しすることができました。また、退職後に私がやりたいことについても話す機会があり、今振り返ると非常に学びの多い時間だったと感じています。

それらの会話を踏まえ、私の退職を思いとどまらせようという意図からか、来季の役職に関するいくつかの提案をいただきました。

一つは、退職後にやりたいことを新会社として進めることができるよう、このまま会社に在籍しながら実施してほしいという提案でした。
もう一つは、私の考えている業務が合いそうな支店が全国にいくつかあるので、その支店に部長として着任し、さらに支店長には私のやりたいことが進められるよう協力してもらうという内容でした。

これらを考慮し、再度退職を考え直してほしいという旨を伝えられました。

大変ありがたい話ではありましたが、それによって私の退職の決意が変わることはありませんでした。


副社長
副社長

退職しないで、新会社を立ち上げないか?

または、
好きな支店で部長としてやってもらえないか?

わたし
わたし

ありがたいお話ですが、
一度決めたことなので、

退職の意思は変わりません!




会社からは魅力的な提案をいただきましたが、正直、それまでの時間が長すぎたと感じています…。

それでも、社長や副社長がわざわざ会いに来てくれたことを通じて、在職中に何らかの形で会社に貢献できていたのだと実感することができました。

あとは、私に対してハラスメントに関わった部下たちが、どのような処分を受けるのかが気になるところです。

次回は、コンプライアンス室と会社の判断について、さらにハラスメントの内容を深掘りしてお伝えします。

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