建設現場で働く若手現場監督の皆さん。「このまま経験を積んだら、将来どんなポジションに就けるんだろう?」「所長や管理職になるには、どんな力が必要なんだろう?」と考えたことはありませんか?
今回は、現場監督としてキャリアを積み上げ、所長・管理職を目指すために必要な考え方と行動について、段階ごとに解説していきます。
【ステップ1】目の前の仕事に真剣に取り組む(1~3年目)
最初の数年は、とにかく基礎力を高める時期です。施工管理の基本、現場の流れ、写真・出来形・工程・安全など、一通りの業務を経験しながら、地力をつけましょう。
意識したいポイント:
- 上司の動きを観察する…指示の意図、判断の理由を知ると、視野が広がります。
- 「段取り力」を磨く…先を見越して準備できる人は、信頼されやすくなります。
- 報連相の基本を徹底する…正確な報告・連絡・相談は、どの職位でも必要なスキルです。
【ステップ2】部分的な“主担当”を任される(4~6年目)
この時期から、特定の工区や工程の「主担当」として任されるケースが増えてきます。また、若手を指導する立場になることも出てきます。
意識したいポイント:
- 工程全体を把握する視点…担当以外の流れも把握し、全体調整の意識を持ちましょう。
- コストと品質のバランスを考える…お金や出来形管理に関心を持ち、原価意識を育てることも大切です。
- 発注者や近隣との対応経験…所長になると欠かせないスキル。場数を踏みましょう。
【ステップ3】現場の“中核”として所長を支える(7年目以降)
ベテランになってくると、所長の右腕として現場全体の進行に深く関わるようになります。この時期から「次の所長候補」として周囲に見られ始めることも。
意識したいポイント:
- 全体マネジメントの視点…工程、安全、品質、原価、環境など、5大管理を俯瞰して見る力。
- 協力会社や職人さんとの信頼関係…「あの人が言うなら動こう」と思わせる人間力。
- チーム育成とリーダーシップ…若手を育て、チームとして現場を回す力が求められます。
【所長・管理職になるための3つの心構え】
- ①現場だけでなく「人」を見る力
工程や品質だけでなく、「人間関係」や「空気感」にも敏感であること。 - ②ミスを恐れずチャレンジする姿勢
失敗から学び、自分の引き出しを増やしていくことが、経験値につながります。 - ③感謝と謙虚さを忘れない
どんなポジションになっても、現場の仲間、協力会社、地域の方々への感謝を持ち続けること。
まとめ:キャリアは“現場で磨かれる”
現場監督としてのキャリアは、机上ではなく、現場の汗と経験で築かれていきます。日々の積み重ねが、将来のリーダーシップにつながります。
「いつか所長に」「ゆくゆくは会社の中核を担いたい」——そんな未来を描きながら、まずは今目の前の現場に、全力で向き合っていきましょう。
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