現場監督のみなさま、お疲れさまです。
大阪万博2025の開催日が迫る中、大規模パビリオンの建設では「本当に期日に間に合うのか?」というプレッシャーが日々話題になっていました。
ここでは、限られた工期をクリアするために現場で実際に採用された工法変更の事例を紹介し、効率アップのヒントをお伝えします。
プレキャスト化で現場作業を短縮
従来の現場打ちコンクリートでは、型枠設置→打設→養生→型枠解体の工程が長期化しがち。
そこで柱・梁をプレキャスト化し、工場生産で品質と納期を管理。
現場では「据え付け→目地注入→仕上げ」のみで済むため、打設と養生にかかる日数を大幅に削減しました。
モジュールユニット工法の導入
建築ユニットを工場でまるごと組み立てるモジュールユニット工法は、特に中小規模の展示棟で威力を発揮。
住宅建築で実績のあるシステムを転用し、現場での仮設組み立て時間を70%以上カット。
搬入トラックの運行計画も最適化でき、工期短縮に貢献しています。
BIM活用による施工前シミュレーション
設計データをそのまま施工管理に活用するBIM (Building Information Modeling) を導入。
事前にクレーンの配置や資材搬入動線を3Dでシミュレーションし、現場での手戻りを激減。
結果として、工法変更時の副産物である“調整待ち時間”が減少し、全体進捗が1週間以上前倒しで進みました。
乾式耐火被覆工法への切り替え
鉄骨柱の耐火被覆では、従来の現場吹き付け型が養生時間を要していました。
そこで乾式耐火被覆パネル工法を採用。
パネルをボルト固定するだけで施工完了するため、養生期間不要、初期進捗率が約2.5倍に向上しました。
全天候型仮設屋根の活用
天候依存の屋外工事は、雨天や強風での中断リスクがあります。
万博現場では可動式仮設屋根システムを導入し、雨天でも躯体工事を継続可能に。
休工によるロスを最小化し、工程の安定化に寄与しました。
まとめ
大阪万博2025のような大型プロジェクトでは、従来と同じ工法に固執すると工期遅延のリスクが高まります。
プレキャスト化、モジュールユニット、BIM、乾式被覆などの事例を参考に、現場の実情に合わせた工法変更を積極的に検討しましょう。
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