「毎日巡回はしているけど、何を見ればいいのか分からない…」
若手現場監督によくある悩みの一つが、現場巡視の“見るべきポイント”です。
この記事では、日々の巡視で押さえるべき基本と、見落としがちなチェック事項について解説します。
安全・品質・工程を守るための巡視スキルを、ぜひ身につけてください。
1. 現場巡視の目的を理解する
現場を「ただ見るだけ」では意味がありません。
巡視の目的は以下の3つに集約されます。
- 安全確保:災害リスクの早期発見
- 品質管理:不良施工や不具合の予防
- 工程確認:作業の進捗と段取りの把握
これらを意識して巡視するだけで、見るべきポイントが変わってきます。
2. 巡視前に「見る目的」を決める
闇雲に歩くのではなく、目的を持って巡視しましょう。
例えば:
- 今日は「墜落・転落対策」に注目する
- 今日は「型枠の出来栄え」に絞ってチェックする
日によってテーマを決めることで、より深く・丁寧に見られるようになります。
3. 巡視中の基本チェックリスト
どんな巡視でも必ず見ておきたい基本ポイントは以下の通りです。
- 足場:踏板のズレ・欠落・ガタつき
- 養生:開口部・階段の転落防止措置
- 保護具:ヘルメット・安全帯の使用状況
- 整理整頓:通路の障害物や工具の放置
- 作業姿勢:無理な体勢・危険な動きがないか
- 作業内容:図面通りの施工がされているか
4. 見落としがちなチェック事項
以下のポイントは、若手が見逃しがちな要注意項目です。
- 朝礼の指示と現場作業の一致
朝礼で指示した内容と、実際の作業が一致しているか確認していますか? - 資材の仮置きスペース
倒れそうな位置に置かれていたり、通路を塞いでいたりしないか。 - 重機の死角・誘導員の配置
重機作業時、必要な場所に誘導員がいるか確認しましょう。 - 工具・部材の持ち出し
高所作業で、物の落下リスクがないかチェックしていますか? - 天候への備え
雨や強風が予想される日は、飛散防止や作業制限の準備がされているか。
5. 巡視後は「記録」と「報告」が大切
巡視して終わりではなく、気づいた点は必ずメモし、必要な相手に報告しましょう。
できれば日報や安全日誌などに記録し、現場内でも「気づき」を共有する仕組みを作ることが理想です。
日々のチェックや声かけが、安全意識の高い現場を育てていきます。
まとめ:見るべきポイントを持って、巡視に臨もう
現場巡視は、毎日同じように感じるかもしれません。
しかし「何のために見るのか」「どこを見るのか」を意識するだけで、視野も成果も大きく変わります。
若手のうちから巡視のスキルを身につけることで、安全・品質・工程すべてに目が届く監督になれるはずです。
明日の巡視から、ひとつでも「気づき」が増えるよう意識してみてください。
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