忙しい現場ほど、つい口から出る一言が若手のやる気を削ります。
所長や先輩が「いつでも相談して」。
一見やさしい言葉ですが、窓口と時間が曖昧なため、若手は「今、行っていいのか」「何を持って行けばいいのか」が分からず、結局ひとりで抱え込みます。
問題が可視化されず、やがて“意思疎通のズレ”と“チームの疲弊”を生む――これが“善意の落とし穴”。
ポイントは「具体・即時・可視化」
曖昧な励ましより、時間・場所・連絡手段を具体化したほうが現場は動きます。
たとえば──「毎日16:15–16:30は詰所で相談タイム。急ぎはLINEで『相談あり』+件名・場所・希望時刻を送ってください」。
こうして相談の型を見える化すると、若手は基準に沿って動けて、相談は“迷惑”ではなく現場の正式な役割に変わります。
NGが生まれる理由と言い換え
「とりあえずやっといて」は、目的・成果物・締切が不明で迷いを生みます。
言い換えは「目的=歩道切替の安全確保、成果=写真3枚+台帳、締切17:00。不明点は10分後に確認」。
「なんでできないの?」は責めに聞こえます。
代わりに「どこで詰まった? 人・物・時間のどれ? 3分で見に行く」。
「前にも言ったよね」は記憶頼み。
手順を型に落とすほうが早い――「今日の作業後、写真つきでA4一枚にする」。
朝礼で決めて、掲示で守る
言い方を変えるだけでは続きません。
朝礼で相談時間・優先順位・中止基準(WBGT等)・カットオフを読み上げ、ホワイトボードに残す。
若手はボードを見て自律し、所長は都度の指示が減ります。
曖昧な「早くして」も、「この作業を最優先。目標16:00。危なければカットオフ前に声かけて」に置き換えれば、行動がそろいます。
1on1は責めずに“詰まりの特定”
5分で良いので、「詰まりは人・物・時間のどれ?」「私が30分入るならどこ?」と聞き、“何を・どう・誰へ”を短く確認する。
指導は抽象論ではなく、可視化と支援の配分へ。
まとめ
「いつでも相談して」は優しさでも、現場の仕組みにはなりません。
時間を決める/窓口を決める/基準を掲示する――この三点が、若手の迷いを消し、品質と安全を底上げします。
今日の朝礼から、具体の言い方に替えていきましょう。
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