1. はじめに
若手現場監督として現場を仕切る上で、技術や知識だけでなく「人との付き合い方」も非常に重要です。職人さんとの関係が良好であれば工事がスムーズに進み、上司とのコミュニケーションがうまく取れていれば指示や判断に迷うことも減ります。
今回は、職人さんとの信頼関係を築く方法と、上司とうまくやるためのコツについて解説します。
2. 職人さんとの信頼関係を築くには?
(1) まずは挨拶から
現場では「おはようございます」「お疲れさまです」といった挨拶が基本。特に朝の挨拶は大切で、元気に声をかけるだけで印象が大きく変わります。初対面の職人さんには、「○○会社の○○です!よろしくお願いします!」と自己紹介をしっかりしておくことも重要です。
(2) しっかり現場を把握する
職人さんと信頼関係を築くには、「この監督は仕事ができる」と思ってもらうことが大切です。そのために、以下のことを意識しましょう。
- 施工手順や図面を理解しておく
- 工程を把握し、必要な段取りを事前に整えておく
- 必要な材料や工具がそろっているか確認する
「この監督、段取り悪いな」と思われると、職人さんからの信頼を得るのが難しくなります。
(3) 職人さんの話をよく聞く
職人さんは現場のプロフェッショナルです。若手監督よりも経験が豊富なことがほとんどなので、施工についてアドバイスをもらうこともあります。「自分のやり方が絶対正しい!」と押し通すのではなく、職人さんの意見も尊重しましょう。
また、職人さんが何か困っている様子なら、「何か問題ありますか?」と声をかけるのも大事です。
(4) ミスをしたら素直に謝る
現場では誰でもミスをします。大切なのは、ミスをしたときに素直に謝り、すぐに対策を考えることです。
「申し訳ありません、すぐに対応します!」と誠意を持って対応すれば、職人さんも理解してくれます。
(5) 感謝の気持ちを忘れない
職人さんが頑張ってくれたら、「ありがとうございます!」と感謝の言葉を伝えましょう。休憩時間に飲み物を差し入れるのも効果的です。
3. 上司とうまくやるコツ
(1) 指示は正しく理解する
上司の指示を受ける際は、「言われたことをそのままやる」のではなく、「なぜこの指示が出たのか」を考えることが重要です。疑問点があれば、その場で確認しておくとミスを防げます。
また、指示を受けたら必ず復唱して確認しましょう。
例:
「○○工事を先にやっておいてほしいんやけど」
→ 「はい、○○工事を先に進めます。その後△△工事に入る予定でよろしいですか?」
(2) 分からないことは素直に聞く
若手のうちは、分からないことが多くて当然です。分からないことをそのままにせず、「すみません、これはどういう意味ですか?」と素直に聞くことが大切です。
「こんなことも分からないのか」と怒る上司もいるかもしれませんが、分からないまま進めて大きなミスをする方が問題です。
(3) 報告・連絡・相談(ホウレンソウ)を徹底する
現場監督にとって、ホウレンソウ(報告・連絡・相談)は基本中の基本です。
- 報告: 仕事の進捗やトラブルを適宜上司に伝える。
- 連絡: 関係者と情報を共有し、認識のズレを防ぐ。
- 相談: 迷ったときや問題が起きたときに、早めに相談する。
「今さらこんなこと相談しづらいな…」と思って後回しにすると、余計に問題が大きくなることもあります。早めの相談を心がけましょう。
(4) 上司の仕事を手伝う
上司も多くの業務を抱えています。指示を待つだけでなく、「何かお手伝いできることはありますか?」と声をかけると、信頼を得やすくなります。
(5) ネガティブな態度を取らない
上司が厳しいときでも、むやみに反発したり、不満を態度に出したりしないことが大切です。どんなに理不尽なことがあっても、冷静に受け止め、対処法を考える姿勢を持ちましょう。
もし納得できないことがあれば、感情的にならず、「なぜこうするのですか?」と質問してみると、意図が分かることもあります。
4. まとめ
職人さんと上司、どちらとも良い関係を築くことで、現場はよりスムーズに進みます。
- 職人さんには敬意を持って接し、話をよく聞くこと。
- 上司にはホウレンソウを徹底し、指示を正しく理解すること。
- どちらに対しても、素直さと感謝の気持ちを忘れないこと。
これらを意識すれば、若手監督として信頼を得られ、現場でも働きやすくなります。ぜひ実践してみてください!
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